看護部

看護体制

看護部がめざしているのは、患者様とご家族の方々に信頼される質の高い看護の提供です。そのために求められるのは患者様の個別性に配慮したコミュニケーション。日頃から一人ひとりとしっかり関わることで、身体的・精神的な変化に気づき、判断することが可能になり、適切な看護につながります。

また、看護部が注力していることは人材育成。教育担当の看護師が指導を行う実践活動はもちろん、院内教育プログラム、院外研修も積極的に取り入れ、専門職としてのキャリア開発、コミュニケーション能力、観察力、対人関係スキルなど、精神科看護師としての成長を段階的に支援しています。

看護部長 林 眞悟

【看護部の理念】

患者様の個性や尊厳を尊重し、
敬意を持って接すること。

  • ◎患者様の人権を守り、安全で安楽、安心して療養できる看護を提供します。
  • ◎医療チームの一員として、他職種との連携を図り、ベッドサイドから地域へ継続的ケアを提供します。
  • ◎専門職として適切な判断、技術を養うため、自己啓発に努めます。

看護部スペシャリストのご紹介

当院には精神看護専門看護師と認定看護師が在籍し、看護の質向上を図るために日々活動しています。

精神看護専門看護師

日本看護協会の認定資格で、複雑で解決困難な問題を抱える患者様やご家族の方々に対して、水準の高い看護ケアを効率よく提供するために精神看護分野の知識や技術を深めたスペシャリストです。

現在は1名の精神看護専門官看護師が在籍しています。

日本精神科医学会 認定看護師

日本精神科医学会の認定資格で、看護師の役割認識や素質を高め、各医療保健機関に実務する看護師としての総合的な見解の獲得を図ることにより、提供する医療サービスの向上をめざしたスペシャリストです。

現在は3名の認定看護師が在籍しています。

精神科認定看護師

日本精神科看護協会の認定資格で、精神科の看護領域において、優れた看護技術と専門的知識を用いて質の高い看護実践を行い、看護のケアの質向上を図ることを目的としたスペシャリストです。

現在は1名の精神科認定看護師が在籍しています。

精神看護専門看護師 菊池 美智子

主に看護教育と医療安全管理者の活動をしています。看護教育における活動は、看護部職員の教育的ニーズに応じた研修の企画・運営、看護研究や学会発表の支援を行っています。看護実践の質向上のためには、現場で使える知識やスキルを高めることが大切と考え、ケースを用いるなどして実践的な研修内容にするよう心がけています。また、自分たちの実践が患者様の立場から考えてよいものになっているのか倫理的な視点で振り返る機会を持つことも大切にしています。医療安全活動では、事故・ヒヤリハット報告の内容を把握し、現場の安全担当者とともに対策を検討したり、問題となる状況の改善のために関係職種との調整を行ったりしています。他に地域で生活している方への訪問看護など、患者様やご家族への直接的な支援も行っています。患者様が症状と上手くつき合いながら、安心して自分らしく生活していけるよう、ご本人と共に考えていくことにやりがいを感じています。

看護実践や職場での役割を担っていく際に生じるさまざまな疑問や悩みなどの相談を受ける機会も多く、リソースナースとして活用していただけるありがたさを感じています。今後も患者様やスタッフに役立つ活動ができるように、看護実践能力やコンサルテーションスキルの向上を目指して日々努力していきたいと思います。

日本精神科医学会
認定看護師
小川 強

現在、看護師長として病棟勤務を行っていますが、病棟だけでなく、地域における病院のあり方や役割など考えながら、幅広い視野で医療に携わるよう心掛けています。管理者としての業務については、病棟機能やそれに伴う看護師の役割などを常に意識しながら、入院・転入時からリハビリの導入や社会資源の活用などを検討し、多職種カンファレンスなども実施しながら、患者様のニーズに合った質の高い看護が提供できるように努めています。また、多職種との連携に関しても、看護師の強みの一つである患者様へ密着した生活情報の共有に留意しながら、各職種の役割を把握しながら調整役を担っています。加えて委員会など病棟外での活動では、良質な医療・看護を提供するために、専門的な知識を用いて医療サービスの向上を目指し、多職種と協働しながら改善点を検討しています。

認定看護師の資格を取得したことで、今まで積み重ねてきた知識や経験をさまざまな場面で活用できるようになったと感じています。今後も専門的な知識や技術を活かし、医療サービスを向上させるような取り組みに力を入れていきたいと思います。

精神科認定看護師 永田 澄子

当院に入職し十数年間、患者さんと向き合い看護を行ってきましたが、さらに視野を広げたいと思い精神科認定看護師を取得しました。今後、精神科看護の実践場面において実践・相談・教育に関わる活動をしていきたいと思っています。

精神障害を取り巻く状況は、身体・知的障害と統合された法律・制度によるサービスの充実が図られ、地域包括ケアシステムが推進されるようになってきました。これらが目指す「誰もが安心して自分らしく暮らすことができる社会」を念頭に置き、精神科看護においても自律性の回復や、その人らしく生きることができるように支援を行いたいと思います。

患者さんの障害や「できないこと」に注目し関わる視点を離れ、「できること」や「やりたいこと」を尊重し話し合い、ご家族や多職種、地域の支援者の方々とともに寄り添う看護実践を目指します。まだまだ未熟ではありますが、日々の関わりを大切にして学び、成長していきたいと思っています。

教育制度

【ニューフェイスの指導体制】

病棟では、病棟主任、毎日の業務について指導する実地指導者、悩みの相談にのるメンターを中心にOJT(職場内教育)を行います。

新人看護職員に対しては、看護研修委員会が技術演習を行っています。

看護部教育目標

誠実で思いやりのある態度で
精神科看護を実践できる人材と
そのような人を育てられる
管理者や指導者を育成します

実地指導者(毎日の指導)、メンター(悩み相談)、看護研修委員会を、組織的に統括。
ニューフェース、実践者、リーダー実践者、指導者、管理者、リソースナースと、階層的な指導体制。

看護部の研修

ねらい 内 容
全看護職員対象の研修 看護実践に役立つ基本的な知識や技術を学ぶ 看護論理、急変対応、暴力防止(CVPPP)、MSE など
管理者・指導者研修 役割意識を高め、役割遂行に必要な知識を得る 看護管理、実習指導、OJT など
実践コース研修 課題に取り組むことで、実践的な思考力を高める 看護過程、看護研究

院内の研修

精神疾患、医療安全、感染対策、行動制限、多職種の業務をテーマとした研修

ナースエイドのお仕事

日勤編

日勤では、複数のナースエイドで分担して仕事をします。

皆さんに気持ちよく過ごしていただけるように病棟の掃除や片づけを行います。

看護師や他職種が行う患者様のお世話やリハビリのお手伝いもします。

  • 出勤・申し送りに参加
  • メッセンジャー(伝票や検体などの運搬)
  • 入浴や着替えのお手伝い
  • 昼食の配膳・見守り・下膳の介助
  • 休憩時間(1時間)
  • レクリエーションのお手伝い
  • 衣類の整理、掃除、シーツ交換
  • 排泄の介助(トイレ誘導、おむつ交換)
  • 退社

夜勤編

夜勤は、看護師と一緒に2交代で行います。

夕方と朝は忙しいですが、患者様が寝ている間は、まとまった休憩もできます。

  • 出勤・申し送りに参加
  • 夕食の配膳・見守り・下膳の介助
  • 排泄の介助
  • 就寝のお手伝い
  • スタッフステーションの整理整頓
  • 休憩時間(2時間)
  • 起床のお手伝い
  • 朝食の配膳・見守り・下膳の介助
  • 排泄の介助
  • 退社

スタッフの声

Voice リハビリ病棟 石﨑 萌

当院に就職を決めた理由

以前は総合病院の急性期病棟で働いていました。やりがいはありましたが、時間に追われるなかで患者さん1人1人としっかり関わることができず、もどかしさを感じながら働いている部分がありました。転居をきっかけに当院を知り、ホームページの「精神看護は見えない心に寄り添い向き合うこと」という言葉に魅力を感じ、就職を決めました。

現在の仕事の紹介とやりがい

現在は開放病棟に勤務しています。患者さんが症状穏やかに日々を過ごしながら、退院や社会復帰に向けてすすんでいけるよう関わっています。退院に向けての家族調整や手続き等の大変さはありますが、患者さんと退院という同じ目標に向かって協力し一緒に取り組んでいくことの楽しさも感じます。苦しい症状を脱した患者さんが無事に退院していく姿を見られるのも、やりがいのひとつです。開放病棟には高齢の患者さん、家族の支援や身寄りのない患者さんも多いため、病棟全体が家族のような存在でいられたらと思っています。患者と看護師という距離感は大切にしつつ、患者さんがその人らしく生活していけるよう関わっています。

当院の魅力

精神科経験がまだまだ浅く、わからないことが多い毎日ですが、急性期の病院よりも時間の流れが緩やかなので、わからないことを相談しやすい環境にあります。優しいスタッフも多く、困った時はいつも助け合うことができる職場だと感じています。私には娘が二人いて、家に帰ると家事や育児にも励まなければいけないのですが、残業なく定時に帰ることがほとんどなので助かっています。休み希望も出しやすいので保育園の行事にも参加できますし、もちろん子どもの急な体調不良にもお休みをもらえます。当たり前のようなことですが働きながら子どもをもつ身には、とてもありがたいです。職場の先輩ママたちに育児や家事の相談にのってもらうことも多いです。家族の協力を得ながら夜勤もやっていますが、無理なく仕事もプライベートも大事にできていると思います。

Voice 急性期治療病棟 廣瀬 健一

当院に就職を決めた理由

以前は他院で働いておりましたが、学生時代から精神科に興味があったため当院へ就職しました。居心地も良く、休みも希望通りだせるという友人の甘い言葉に誘われて入職し・・・まさにその通りでした。甘い言葉に誘われてよかったと、現在でも毎日実感しています。

現在の仕事の紹介とやりがい

現在は急性期治療病棟という入退院の多い病棟で勤務しています。入院したばかりで症状が不安定な方とどのようにして信頼関係を築き、治療に協力してもらうか、症状が改善に向かった後どのようにしたら地域に戻っていけるか、そんなプロセスを考えながら毎日仕事をしています。患者様との関係構築や治療が上手くいかず悩むことも多いですが、看護チームで、時には医師や作業療法士、精神保健福祉士などみんなで相談し、試行錯誤することで、新たな突破口が見つかり進展した時には、とてもやりがいを感じます。また、退院時に「あの時は本当にありがとう」と患者様やご家族からお礼を言われ、「元気になって退院できてよかった、やってきたことは間違っていなかった」と涙腺が緩むこともあります。

当院の魅力

当院の魅力は何といっても、有給休暇がしっかりとれること、休み希望を融通していただけること、ほぼ定時に終わること、そして頼れる仲間が多く安心して働ける環境だと思います。部長からもライフワークバランスという言葉をよく言われ、有休取得率なんと驚きの・・・その先は是非問い合わせや見学に来ていただきご確認ください。

また新人指導や実習指導にも力をいれており、研修も充実しています。私自身、精神科未経験で不安ばかりでしたが、頼れる先輩方の指導のお陰で今や指導する立場となっているのですから驚きです。患者様やご家族、スタッフ、色んな方と出会い人間としても楽しく成長していける職場だと思いますので、精神科入職を考えられている皆さまとぜひ一緒に仕事ができたらと楽しみにお待ちしています。

Voice 特殊疾患病棟
ナースエイド 南波 由香

現在の仕事の紹介とやりがい

ナースエイドのお仕事は、患者様の生活のお手伝い(食事、排泄、入浴、着替えなど)や環境整備、看護師さんのお手伝いです。今の病棟は、介助が多いので体力がいりますし、自分の言いたいことが患者様に伝わらない時は少し悲しくなりますが、接していくうちに名前を覚えてもらい、信頼してもらえていると感じた時はすごくうれしい気持ちになります。患者様から「ありがとう」と言ってもらえた時は、とてもやりがいを感じます。

働いていて感じること

普段、笑顔で明るく患者様に対応するように心がけています。時間がある時に患者様とお話ししたり、一緒に歌を口ずさんだりしている時が楽しいです。看護師さんと違ってナースエイドには医療行為はできません。ですが、私たちがいつも見ている患者様の行動やクセのようなものを伝えることで、看護に関われている気がします。看護師さんと一緒に働いていると、勉強になることがたくさんあります。病気のことや薬のこと、患者様との対応の仕方など、まだまだ知らないことが多いので、わからないことを看護師さんに聞くと、ちゃんと教えてくれてアドバイスもしてくれるので、安心です。

ナースエイドの仕事の魅力

ナースエイドは、資格がなくても看護に携わることができるお仕事です。患者様とたくさん接することができるすてきなお仕事です。私は、この病院で働くまでは、病院はもっとお固いところというイメージを持っていました。ですが、上司や先輩方が話しやすい雰囲気を作ってくださっているので、とても働きやすい環境です。たくさんの方にナースエイドのお仕事を知ってもらい、楽しく働いてもらいたいと思います。